相続登記をするとどんな税金がかかりますか?特に相続税が心配です。

  更新:2014/10/06

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「相続登記をすると相続税がかかりますか?」
「相続登記にはいくら税金がかかりますか?」

司法書士をしているとよく質問される相談です。

高価な不動産の名義を変更するわけですから、高額の税金がかかるのではないかと心配されるのも無理はありません。

これまでは一般にそれほど心配することはありませんでした。しかし、今後は少し注意した方がいいかもしれません。特に相続税には。

それでは、相続登記に関連する税金を見てみましょう。

相続登記をすると相続税がかかる?

相続登記の相談の際に、相続開始からかなりの期間が経っていても、相続税の心配をされている方が結構いらっしゃいます。

これまではその心配が杞憂に終わることが多かったのですが、これからはそうはいかないかもしれません。また経過した期間によっては、かなり痛い目に遭うかもしれませんよ。

相続税がかかるのはどういう場合

相続税は、不動産を相続したからかかるというものではありません。相続登記と相続税は直接は関係ないのです。相続税は亡くなった方の財産の総額が一定額を超えていたときにかかるものです。

その金額とは、

平成26年12月31日までに発生する相続については
5000万円+1000万円×相続人の数
です。

平成27年1月1日以降に発生する相続では、法律が変わるためにこの6割になってしまい
3000万円+600万円×相続人の数
となります。

例えば夫婦と子ども2人の家庭で夫が亡くなると、相続人は妻と2人の子どもの計3人になります。

平成26年12月31日までに相続が開始すれば、
8000万円(5000万円+1000万円×3人)
を超える財産があると、超える部分に対して相続税がかかります。

それが、平成27年1月1日以降に相続が開始すると、
4800万円(3000万円+600万円×3人)
を超える財産があると、超える部分に対して相続税がかかることになります。

不動産の評価の出し方は複雑なのでここでは詳細は省略しますが、都市部の少しいい場所に不動産があると、来年以降は相続税の心配をした方がいいかもしれません。

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相続税の申告納付の期限

相続税には申告・納付の期限があります。

相続開始から10か月以内に、相続税の申告をして税金を納めないといけません。

相続税がかかるのに、期限までに相続税の申告をしないと無申告加算税が、納付しないと延滞税がかかります。このペナルティはかなり重いものになります。

ところで、冒頭の相続登記の相談のように相続開始からかなりの期間が過ぎてから「相続登記をすると相続税かかかるか」心配しているケースも多いです。

結果として相続税がかかるケースはまずなかったのですが、それは結果オーライでした。

これまでは相続税がかかるケース自体が少なかったために、それでもよかったのかもしれません。

しかし、来年平成27年1月1日以降は相続税がかかるケースが増えてきます。早めに相続手続きを行って、相続税の確認もした方が良さそうです。

でないと、高額のペナルティが課されるかもしれませんよ。

その他の税金はどう?

ところで相続の際にかかる税金は相続税だけではありません。

登録免許税や不動産取得税について、それらがかかるのか、かかるとしたらどの程度かかるのかを見てみましょう。

登録免許税は必要

不動産の名義変更登記を申請すると、登録免許税という税金がかかります。相続でも売買でも贈与でも、不動産の名義変更登記を申請するときに登録免許税は必ずかかる税金です。

この登録免許税を納めないとどうなるか?

登記は却下されてしまいます。

ですので必ず納付しないといけない税金です。

でも安心してください。相続登記のときは税率が他の場合より低く抑えられています。

税率は固定資産評価額の1000分の4です。ちなみに売買や贈与のときは1000分の20です。

例えば不動産の固定資産評価が2000万円であれば、相続登記の登録免許税は8万円となります。

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不動産取得税は不要

不動産を購入したときや贈与を受けたときには、不動産取得税がかかります。

しかし、不動産を相続しても、不動産取得税はかかりません。

先ほどの相続登記の登録免許税が他より安くなっているのも、不動産取得税がかからないもの、相続は、相続した人の意思に関係なく、被相続人の死亡という事実によって発生するものだからです。

まとめ

相続登記をするときにかかる税金についてまとめてみました。

登録免許税は登記をするときには必ずかかるので、これは支払うしかありません。

相続税を心配される方は多いですが、相続税がかかるのかどうかは亡くなった方の財産の総額によります。これまでは相続税がかかる方は全体の4%程でしたので、あまり心配する必要はありませんでした。

しかし、平成27年1月1日以降の相続については、相続税がかかる財産の基準が下げられるので少し注意した方がいいでしょう。

相続登記には期限はありませんが、相続税の申告・納付には期限があるので、相続税がかかるケースでは、早めに相続の手続をとるようにしてくださいね。

 

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